3月11日
『10年と6年』
東日本大震災から今日で10年。
パリ店は6周年を迎えました。
工事がまだ途中だったのにパリ店のオープンをこの日にして、
むりくりパーティをしたのは
パリ店のお祝いをしようとしてくれる人に
被災地への募金にしてくれませんか?という投げかけをするためでした。
あの日俺は芦屋にいて、店の2階でパソコン仕事をしていたときに
かすかな揺れを感じて天井からつるされた照明が
ちょっとだけ揺れているのを見て、あ、地震かなと思っただけでした。
その後青山の店もガラスが割れて大変だけど
みんな無事だとようやくつながった電話で状況を知りました。
その頃谷口はまだパリには店をもっていなくて、
芦屋と青山の店を週の半分ずつで行ったり来たりしていました。
震災の3日後青山にいく予定だったので、予定を変えずに東京に行きました。
その間ずっとテレビの映像やSNSで流れる色んな情報をみて、
花なんて今は何もできない。
自分には今やれることがない。
そんなことよりも今はお金だ。
緊急の支援にはお金が必要だと感じていました。
東京についたら、芦屋でいた俺よりも
東京の俺の周りの人のほうが心にダメージを受けているのを感じました。
それで夕方思いついて
翌日の仕入れでたくさんのお気に入りのパンジーを仕入れてきて
店の前で、配ることにしました。
花のちからと名付けて
当時出始めたクラウドファウンテングの仕組みを利用して、
この花に少しでも元気をもらったら、
このリンクにアクセスして募金をしてくださいというメモをつけて
たくさんの人が募金してくれました。
一昨年くらいまで店先でずっと花を配ることは続けていたのですが、
そのクラファンのサイト自体がなくなってしまって、
形を変えていこうかと思い、花を配るのは終了して、
それ用の花の仕入れをストップしました。
花を配って募金につなげるということは、
結局のところ、自分のところに還ってきて、
パリに店が出せたことは、そのおかげなんじゃないかなと思うことがあります。
去年はコロナで自分のことで手一杯で何も出来なかったのですが、
今年は、被災地の子供のための募金に少し募金をすることにしました。
今まではみなさんにパリ店のお祝いの気持ちは
ぜひ震災への募金にと発信していたのですが、
なんだか、それは自分でしっかり受け止めて、
募金は自分がしたほうがいいなということに気づきました。
今までは、人の気持を受け取るのにも力が必要で
なんだかんだ避けていたのですが、
いまさらながらちょっと大人になってきたのかなと思います。
しっかり受け止めて、世の中のためにその力を増幅して
美しい花で還元していきたいと思います。
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