blog du I'llony 世界一好きな花屋といってもらえるように 芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーオーナー谷口敦史のブログ

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2019年10月 7日

アレンジメントの器、ZINC(ブリキ)のポットについて


アレンジメントの器について。

アイロニーはアレンジメントの器は
自社でベトナムで生産して輸入してる、
ZINC(ブリキ)のポットを使用しています。

アレンジ用のポットって、多くの花屋は、
既存のメーカーのシンプルで価格の抑えられた器を使います。

器の価格が高いと、花が少くなってしまうからです。

花屋はやはり、花のセレクトや組み合わせが、
その花屋のテイストを出せる部分なので、
なるべくたくさんの花を使いたいし、
お客さんも絶対喜ばれるとわかるような、
価値のあるブランド花器じゃなければ、
中途半端なアレンジ用の花器は、
できればシンプルでやすっぽくならなければ、
価格は抑えて、本来贈りたい花をたくさん使えるほうが
いいんじゃないかと思います。


しかし、こういうポットって
大体のものが下が細くなっているんです。
それは重ねられるように。
スタックできると輸送のコストが低くなるのです。
中国で大量に生産されるこういうポットは、
工場でのポットの価格は安いのですが、
それを日本に持ってくる時に
輸送のコストがのっかってきます。

それを抑えるために、安いポットは大体、
下が細くなっている。
だから、下が細くなっているものには、
もう安いイメージがつきまとうのです。


それともう一つ問題がありました。

アイロニーのようにオンラインストアで
注文を受けているとお客さんは、
サンプルの写真をみて、イメージしてくれます。

しかし、メーカーからやっとの思いで、
なんとかチープさを感じさせない、
価格を抑えていて、シンプルな器を使って
アレンジ商品を展開していても、
1、2年でその商品が廃盤になってしまうことがよーくあります。


そうすると、またサンプル画像を一から撮り直しです。

溜まっていた写真にも、これは器はこれじゃないよ。
という注釈が必要になったりします。

これに我慢できなくなったので、
アイロニーは小さい会社ながらも
自社でのアレンジポット制作をしていくことにしました。

そして、いろいろと試行錯誤の末、
ベトナムで、ブリキで、円柱状のポットを
細かいサイズで入れ子にする、という方法にたどり着きます。

他にもいろいろ色や素材を試したのですが、
シンプルな黒が唯一、チープさを感じさせないものでした。
そもそもコストが低いので、なにかしようとすると
大体やすさが滲み出てしまっていました。。


そして、自社での輸入を開始しようとしたのですが、
中国よりは少ないロットで生産をしてくれる
ベトナムとはいえ、小さな花屋の扱う量では、
運賃、通関手数料、などのコストが負担になってくるので、
同じような思いの他のフローリストにも卸売をしようとなりました。

器自体にあまり個性のないシンプルな器なので、
それぞれの花のスタイルが活かせます。

卸売をするときに、在庫を抱えると倉庫費がのっかってくるので、

在庫を持たずに価格を抑えるために、
年に3回のベトナムへの発注のタイミングで、
取り扱いをしてくれている花屋さんたちにも発注してもらい、
ベトナムからコンテナがとどいたら、その日に仕分けして、発送しています。

といういろいろな問題点をクリアして、
メーカーのよくあるアレンジポットよりも
価格を抑えたアレンジポットの自社生産と卸売をやっています。


しかし、ここ最近、うちの人手不足が続いていたせいで、
この花器輸入事業の営業になかなか手が回らず、
新しく入ったスタッフたちもどういう経緯があって、
この器を作っているか、卸売しているから、
卸売でかってくれている花屋さんがいるから、
今のアイロニーのスタイルが
出来上がっていることなんかも
なかなか伝わっていなくて、

ちょっと最近気がついたら、
一時期は拡大傾向だったこの事業も縮小気味。
徐々にアイロニーもスタッフの体制が整ってきているので、またここで
同業者のみなさんにお知らせをということで、
長文書かせていただきました。

11月頃入荷分が締め切りが10日ということで、
遅すぎる告知で申し訳ないのですが、
ぜひ、花を仕事にされている方なら、
花屋さんもウェディング会社も、
自宅サロンで教室をしている方も、

花器取引希望と書いてメールを
info●illony.com(●は@に変えてください)
までくだされば、
簡単な取引申請書を書いてもらって、
少量でも6掛けですぐにオーダーしていただけます。

ぜひ。

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Auther

florist jardin du I'llony
creative director
Atsushi Taniguchi

谷口 敦史
1975年3月31日生まれ

芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーのオーナーフローリスト。 独学ながら自然のバランスと花のもつ色気をコンセプトにしたデザインが多くのブランドに認められ店内装花やイベント装花などを手がける。 企業への花をつかった商品企画や広告への花写真の提供など幅広く活動。 自身の撮影による写真集FLOWBULOUS(フラビュラス)は現在ISSUE3まで発刊し累計45000部突破。

多くの人に世界一好きな花屋がある人生の豊かさを感じてもらうことを目標に邁進中

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