blog du I'llony 世界一好きな花屋といってもらえるように 芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーオーナー谷口敦史のブログ

« アイロニー認定校プロジェクトに参加してください | HOME | 水揚げ研修募集のお知らせ »

2018年3月16日

予感。

パリ快晴の今日の朝。
めずらしく午前中に人とお茶をするアポがあり
メニル通りの店と自宅の往復の日々から飛び出してきました。

アイロニーという花屋の仕事について、
パリ出店について、この仕事を始めたきっかけについて、
などなど取材を受けたりすることもあったので、
なんか答えだけが用意されているようなところがあって、
実際にアイロニー立ち上げたまさにそのときのことって
もうすっかり忘れていたんだけど、記憶がわぁっと蘇ることがあった。


I'llony という造語は、
実は花屋をしようと決意する前からあった言葉なんです。

irony 皮肉という言葉が好きで、それは
真意を逆の言葉で表現すること。
だから書いちゃいけないことを書いたり、
表現に「自由」をもたらしているということを感じていたのと、
周りにいる愛すべき人たちに
皮肉屋というか毒吐きというか、そういう人が多くて、
とくに親父が。


そういう人の毒を聞いているのが逆に居心地がよくて
自分にとって「癒し」の意味があるなぁと思っていたから。
「皮肉」という言葉には「自由」と「癒し」という肯定的な意味を感じていて、
「I'llony」 という造語をただつくっていたんだけど、
それをいつかなにかで使おうというアイデアだった。


それが、ある日そうだ俺花屋になろうと思いついたときに、
その花屋の名前にそれを使おうと思いついた。
そして、ただ I'llony だけだとなんか弱いなぁと思って、
英語でいうgarden of の意味で jardin du をくっつけて
「自由と癒しの庭」という意味にしようと思った。

で、それはもうほんとうに、花屋になろうと思って数日のことで、
開業とかそういうんじゃなくて、まだどんな花屋にしようとか、
花のことも何も考えていないときだった。

その数年前にバイトを探しているときに、
花屋が主人公の映画をみて花屋でバイトをしようとして、
一年ほどバイトしたことがあったが、
その頃はどんな花がいいのかとかも考えたこともなく、
ただ配達に行って人が喜ぶ顔がみたいと思っていただけだった。

そういうわけで、jardin du I'llony という独立したときの屋号が決まった時は
実は、フレンチスタイルの花にも、
実はパリが花の本場だということも知らない時だった。


では、なぜjardin du をつけたのか。
それは、その時たまたま、辻仁成さんの「嫉妬の香り」という本を読んでいたからだ。
その物語には、癒しの庭という言葉出てきて、
I'llony と庭を結びつけてくれて、
登場人物がつけていたゲランの香水ジャルダンバガテールで
ジャルダンという言葉を知った。


店の始めのコンセプトを考えるときに
その小説の世界観に入り込んでいたので、少なからず影響を受けたし、
舞台がパリの小説というわけではなかったけど、
ブローニュの森やバガテル庭園という場所が登場して、
なんとなく頭の片隅にパリがイメージされていた。


そして、色気や香りという今のアイロニーとっての大切な要素は、
このときに強く感じたものだったので、
この嫉妬の香りという小説は、
いわばアイロニーの元ネタのようなものといっても
過言ではないなぁとパリにきてから思い出したことがあった。


それでそれで、
人生というというのは面白いもので、
その17年後、おれはパリで辻仁成さんとカフェをのみながら
これまでのその経緯を話していた。


辻さんが編集長を務める「デザインストーリーズ」という
ウェブマガジンに執筆を依頼してもらい、顔合わせとなったのだが、
パリに店を出すまでの経緯を面白がってくれて、
まずはインタビュー記事になるとのことだ。


いつになるのかは定かではないんだけど、
読めるようになったらまた告知します。
http://www.designstoriesinc.com

ちょいスピ(ちょっとだけスピリチュアル)なおれは、
なんとなくこれはなにか繋がるような気がしているんだよなぁ。。


29177697_1543215109064996_7169650443749011370_n.jpg




谷口が担当するレッスン・イベントはこちら

→ 【日本】「ラ・セゾン(旧 パリクラス)」

→ 【日本】「ラフィリエ」

→ 【日本】「スペシャリテ」(特別なレッスンやイベント)

→ 【パリ】「プルミエクラス(入門・単発)」

→ 【パリ】「ラ・セゾン」

→ 【パリ】「ラフィリエ」

→ 【パリ】「スペシャリテ」(特別なレッスンやイベント)

→ 【パリ】パリやパリ郊外のガイドツアーはこちら

→ 【パリ】谷口のパリ滞在日程はこちらでご確認ください


→ 【2018年サロン入会受付中!世界中から参加できます】

花好きが集まるオンラインサロン【Salon du I'llony】

花や花の仕事、パリからの様々な写真と情報、パリでの様々な物語。

公表していないアイロニーの仕事についてなど、

濃密な花のコミュニケーションができる有料オンラインサロン。


→【アイロニーのアレンジやブーケを教える先生になりたいかたへ】

アイロニーフラワースクール認定校(一般受講生クラス)

アイロニーフラワースクール認定校(ディプロマ取得生クラス)


→ 最新のレッスン情報はメルマガでお届けします!登録はこちらから

→ 日本・パリ店のスタッフ募集の詳細はこちら


  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Auther

florist jardin du I'llony
creative director
Atsushi Taniguchi

谷口 敦史
1975年3月31日生まれ

芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーのオーナーフローリスト。 独学ながら自然のバランスと花のもつ色気をコンセプトにしたデザインが多くのブランドに認められ店内装花やイベント装花などを手がける。 企業への花をつかった商品企画や広告への花写真の提供など幅広く活動。 自身の撮影による写真集FLOWBULOUS(フラビュラス)は現在ISSUE3まで発刊し累計45000部突破。

多くの人に世界一好きな花屋がある人生の豊かさを感じてもらうことを目標に邁進中

>>詳しいプロフィールはこちら

FLOWBULOUS01

flowbulous01

ISSUE 1 Faraway so close

FLOWBULOUS02

flowbulous02

ISSUE 2 Conversation

FLOWBULOUS03

flowbulous03

ISSUE 3 Enchanted

photo & story Avec les fleurs

photo & story Avec les fleurs

I'llony TV

I'llony TV

SALON DU I'LLONY

SALON DU I'LLONY

2023年1月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

Monthly Archives

PAGE TOP