blog du I'llony 世界一好きな花屋といってもらえるように 芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーオーナー谷口敦史のブログ

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2013年7月 5日

パリ撮影旅行記5日目パリの命の恩人

5日目 火曜日

この日は またローズバッドのヴァンソンに乗せてもらって、ランジス市場へ。

今度は表日。しかも早い時間にお願いしたので、品揃えもちがう。

よくランジス市場にいくと日本の市場よりすごいという人がいるけど、おれはそうは思わない。


俺はいつも、東京ではオオタ 、関西にいるときは ナニワ、ヒメジ、を中心に花を仕入れているけれど


それぞれにいいものがあって、どこかがずば抜けて優れているとは感じない。


ランジスもそうだ。早い時間に行けばレアなものもあるんだろうし、上顧客にはこっそり裏からいいものが出てくる事もあるみたいだ。

日本では目にしないものもあるし、日本のもののほうが綺麗というものもたくさんある。


日本でオランダから入荷してるものに関しては、輸送のコストと時間の違いがあるので当たり前だが

相対的にランジスのほうが高品質で、低価格だなぁと感じるものがおおい。


なので、そういうものと、目にしないものを中心に仕入れをした。


買うとわかる事がたくさんあるので、残り5個をつくって有り余る花を仕入れた。

それでも、我慢したほうだ。 こういうとき、もっと売り先があれば仕入れる事ができるのにーと思う。


パリでも早く店用にたくさん買えるようになりたいものだと強く思った。

でもやはり、写真を撮るという仕事用に今まで一番花を買えた事が嬉しかったのか

由美さんがとってくれていた写真をみると楽しそうだった。一歩ずつ前進だ。


仕入れした俺.jpg


由美さんが資材を買いに行ってる間に、ヴァンソンと市場内のカフェに行ってエスプレッソを。


この回の仕入れは、量も多く、残り3日分なので、アパルトマンで降ろしてもらって作業することに。

アトリエだ。

昼過ぎまでかかって一人で水揚げして、白とグリーンのブーケを作った。

写真 のコピー.jpg

午後は、フラビュラス取扱い書店の開拓も兼ねて動こうと思った。

まずは前回奇跡的に取り扱いを決めてくれた Ofr に 

覚えていてくれて、本を出すとフラビュラスかー、と言ってくれた。フラットにたくさん持って来てるからあとで20冊持って来ていいか聞くと

もちろんと、またOKしてくれた!!

やったぜー。


写真-1 のコピー 2.jpg


勢いにのって、前回断られたところにもまた挑戦しようと思った。


中でも サンジェエルマンにある La Hune という 1949年から続くという有名な本屋は品揃えもかっこよくて、取り扱って欲しいなぁと

思ったところ。ISSUE 1 のときは、二言くらいであっさり断られた。笑。


今回は見本誌もわたせるし、もしかしたら!と思いLa Hune にむかった。


今回はブーケを持っていたからか、店に入ったときからなんか話しかけられて、いい雰囲気だった。

花のちからはすごい。


アートコーナーがある2階でも、何か探ししてるの?的な感じで話しかけてきてくれたので、その人にアタックしてみた。

じっくりとフラビュラスを見てくれて、あれこれ考えている様子で、奥に行ってPCで何か調べたり、もしかしたらいけるんじゃないかという空気だった。

写真-1 のコピー.jpg

が。。結局、断られた。


うーーん、惜しい。何が悪いというか、いろいろな要素がありそうな感じだったが、

残念ながら俺の語学力では、具体的なところまでは聞けなかった。


まぁ、でも一歩前進だ。ブーケもすごく綺麗だと褒めてくれた。

しかし、これはまだいい写真が撮れてないので、この人にあげちゃうわけにはいかない。


La Hune を後にして、リュクサンブール公園にむかう。


ちょっと距離があったからチャリンコでいこうと思って、ヴェリブを借りようとピコピコやっていたら

通りの向こう側から女の人が通りを渡って来て、どこで買ったんだ?この通り沿いにある花屋?とか結構グイグイ聞いて来てくれた。


いやぁ、これ?俺がつくってん。日本で花屋やっててさー写真撮ってんねん。あっ、この本あげるよー。と上機嫌でフラビュラスをプレゼント。

喜んでた。

写真-1 のコピー 4.jpg

いいリサーチになるなぁと思った。

地域によっては、ブーケに目がいく人が少ないなぁと感じることもあったし、

受けがよくないのかなと感じるブーケもあった。


リュクサンブール公園には、撮影ポイントがいっぱいあった


798A0109-2.jpg


ここだけで数枚撮れたなぁと思っていたら

ベンチに座っていたお姉さんが、綺麗ねと言ってくれたので、このお姉さんにあげる事に。

名前を聞いたけど、何度聞いても発音出来ない名前だった。

798A0383.jpg


その後、帰りに一番始めにブーケをあげた子がいるドリスヴァンノッテンに寄って、フラビュラスをあげに行った。

行ったら別の女の人しかいなかったんだけど、フラビュラスを渡しといてもらおうと思って本を出したら、

あー!あなたね、ちょっと待っててと行って奥から呼んで来てくれた。

ほんとに感じのいい子で再会を喜んでくれた。

フラビュラスも二人とも褒めてくれてた。

写真-1.jpg

そうそう、この日はフラビュラスをばらまきまくってるけど、こんなこともあった。


Ofr で気をよくして La Hune に向かう途中。

猛烈にトイレに行きたくなった。

おおぉ、この辺ちょっとよくわからないし、最短時間でトイレにたどり着きたいなぁと思っていたら

マクドナルド発見。


いそげーとかけこんだ。もう限界が近い。


でも、マクドナルドならトイレくらいあるだろうと、ちょっと俺の気も緩んでいた。


そしたら!!! マクドナルドのトイレが!!!!


ドアがマンションのオートロックみたいに暗証番号入れないと入れない!!!


おー!!なんだーーこれーーー!!!とと思って、


今から、オーダーしてトイレ貸してと店員に聞いいてたら間に合わねーーーー!!!!


と心が折れそうになったそのとき、

とある女性がレシートをさっと渡してくれて、書いてある暗証番号を指差してくれた!!!


おおぉーー、これかーーー!!!!

ぴぽぱぴぽぱぴぴぴ(結構長い)

がっちゃーーーん。


開いたー!!!!

 
 
 
 
 

そして静寂。
 
 
 
 
 
 
 
 
 


余裕をとりもどした俺は、


そのカップルにも命の恩人だと伝えて、お礼にフラビュラスをあげた。


写真-1 のコピー 3.jpg


ありがとう。君たちの事はわすれないよ。。


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Auther

florist jardin du I'llony
creative director
Atsushi Taniguchi

谷口 敦史
1975年3月31日生まれ

芦屋と南青山とパリに店を構える花屋アイロニーのオーナーフローリスト。 独学ながら自然のバランスと花のもつ色気をコンセプトにしたデザインが多くのブランドに認められ店内装花やイベント装花などを手がける。 企業への花をつかった商品企画や広告への花写真の提供など幅広く活動。 自身の撮影による写真集FLOWBULOUS(フラビュラス)は現在ISSUE3まで発刊し累計45000部突破。

多くの人に世界一好きな花屋がある人生の豊かさを感じてもらうことを目標に邁進中

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