お店の前の花壇に沈丁花の花が咲いています。
この花の香りを嗅ぐといろんな事を思い出します。
一昨年この花の香りを嗅いだ時、私はとても幸せでした。
何をしてても、誰と会ってても楽しくて、幸せに生きるとはこういう事なんだーってわかった気がして。。。
もうすぐ来る春を心待ちにしていました。
でも、去年の今頃は理由もなく悲しくて、毎日泣いていた気がします。
原因はよくわかりませんが、ちょっとしたうつ状態でした。
後から聞いた話ですが、この季節にそういう状態になる人が結構いらっしゃるみたいです。
こんなにいい天気なのに、こんなにいい季節なのに、私の気分はどうしてこうなんだろう。。。
普通の人はこんな風にならないのに、私はなんて弱い人間なんだろう。。。
自分が持ってるたくさんの幸せには目を向けず、無いものばかりに焦点を当てて落ち込む毎日でした。
いい天気で少し暖かい朝は、去年のそんな事を思い出してちょっと泣きそうになります。
“自分に起こる出来事には必ず何か意味がある”
出来事が起こってる時はテンパってそんな風に考える余裕も無いので、波が去った後、その出来事にどんな意味があったか考えてみます。
だって、幸せな時よりピンチな時の方が得るものって多いんですよね。
一番ありがたかったのは、そんなどうしようもない自分を支えてくれる人がいてくれた事。
辛かったことを思い出すと、同時にその人への感謝の気持ちが沸いてきます。
それから、もう一つ素敵な事に気付きました。
普通に出来てたことも出来なくなって、人ともろくに話もできない状態だったけど、それでもお花は好きでした。
お花に触ってる時だけは、自分がそんな状態だってことも忘れることができました。
それを仕事にできたことはとてつもなく幸せな事だと今は思っています。
今でもお客様のギフトを作るのが花の仕事の中で一番好きです。
お客様はどんな想いでそのお花を贈るんだろう。。。
受け取る方はどんなお花が好きなんだろう。。。
いろんな事を想像しながら作ります。
ここ最近ギフトを作るのは、ヨコヤマとケンさん、たかえちゃんと私の4人でやっています。
この時間は特に、そこにいるみんなが“好きな事をしてますヲーラ”が出ていて、その空間がまた好きだったりします。
ヨコヤマだけは、あんまりそういうのを表に出さないので、どーなのかなーと思っていたら、
この間、「ピンク系でかわいらしくかぁー。オレがもっとも得意とするヤツやな。」と楽しそうに言っていたので、きっと好きなはず。(笑)
私が病んでいた時、一人でお店のディスプレイをしていたら、優しい花の色に癒されて涙がこぼれました。
花には人を癒す力があります。
アイロニーを出発するお花達が今日もどこかで誰かを癒してくれますように。。。