アイロニ花劇場(いなかっぺアイロニ花編)の巻
おらテマリソウだス。
生産者のおじさんに大事に育てられ、田舎から大阪さ出て来たんだスけども、
市場で田舎もん扱いされて恥ずかしかっただス。
色とりどりのカーネーション達に
「あなた私たちと同じような茎してるけど、なんかもっさいわねぇー。」
なーんて言われていじめられただス。
そげな事言われてしょぼくれてたら、
なんとアイロニーのタニグチオーナーがおらを手に取ってくれただスっ!!
そん時のカーネーション達の顔ったらなかっただスよ。
「あんなもっさい子がアイロ二花に!?」
みんなが口を揃えて言っただス。
「ふーんだっ!ざまーみろってんだス!!」
なーんて息巻いてアイロニーにやってきたはいいだスが、
めんこいアイロ二花に囲まれて、おら気後れしちまっただス。
店の隅っこでモジモジモジモジしてただス。
時々お店に来るお客さんがモジモジしてるおらに気づいて、
「これなーに??変わったお花ねぇー。」
なんて言って下さると、
makimakiがお客さんにおらを紹介してくれるだス。
「ナデシコの仲間ですよ。触ると芝生みたいで気持ちいーんですよー。」
そんな風になでなでされるとおらはちょっと照れるだス。
だけど、やっぱりおらを買ってくれるお客さんは少なく・・・。
同じ緑色系でもオサレ菊のシャムロッ君なんかはモテモテなのに。。。
ヨーロッパ育ちのシャムロッ君はおらの憧れのアイロニー花図鑑にも載ってるだスよ。
シャムロッ君 「テマリソウ君、君はどーしていつもそんなにモジモジしてるんだい?」
テマリソウ「おらがアイロニ花の一員だなんてまだ信じられんくて。。。気後れしちまうだス。。。」
シャムロッ君「バカヤロウ!同じ緑色系として情けないぞ!!緑色の花の役目はなぁー、かわい子アイロ二花をエスコートして更に魅力的に見せてあげる事なんだ!!!」
テマリソウ「おらにもあんなべっぴんさんをエスコートする事ができるだスか?」
シャムロッ君「当たり前ぢゃないか!チャレンジするんだ!!」
テマリソウ「シャムロッ君・・・」
シャムロッ君にそう言われてから、おらはチャレンジする事を決意しただス!
こないだあるお客様の結婚式があったんだスが、
着物に持つブーケだったので、“熱唱”と呼ばれている情熱的なダリア界のディーバが選ばれただス。
そのディーバがおらに言っただス。
ダリア界のディーバ 「テマリソウさん私不安なの。ブーケの主役として私ちゃんと唄えるのかしら!?」
テマリソウ 「何言ってるだスか!貴女は今が旬のアイロ二花だスし、貴女の歌声はダリア界で、いや、お花界でも一番だス!!少なくともおらはそう思うだスっっ!」
ダリア界のディーバ 「テマリソウさんお願い!私と一緒にいてほしいの。」
テマリソウ「おらがだスかい!?」
タニグチオーナーはディーバとおらを使ってかっこいー和のブーケを作っただス。
おらちゃんとブーケの中でディーバをエスコートしただス。
ブーケの写真を載せようと思ったら、おら惹き立て役だったから写真に写ってなかっただス。。。
やっぱりシャムロッ君はちゃんと写ってるだス。。。
ちーんだス。。。
おらちゃんと後ろにいただスよ。。。
でもいいんだス。
少しだけんど自信がついただスから。
今ではめんこいアイロ二花達の惹き立て役としてがんばってるだス。
それに、「テマリソウさんといると癒されるの。」なーんて言ってくれるかわい子ちゃんアイロニ花もいるんだス。
少しはシャムロッ君に近づけたかなーって思って調子のってるだスよ。
今ではお店でもmakimakiにお願いしてちょっとだけ目立つところにディスプレイしてもらってるだス。
田舎もんだけんど、皆さんを精一杯癒すつもりだス。
ひとつヒトより力持ちー♪
いなかっぺアイロニ花のテマリソウをこれからもよろしくだス!
アイロニーのテマリソウ