新年あけましておめでとうございます。
新年早々、二日間の休日をいただきました。
この貴重な時間、こんな機会にしか出来ない事をしようと思い、ふと思い立って伊丹空港へ。
行き先は仙台。そこは父の実家がある第二の故郷…
仙台には九十五歳になる横山家のゴッドマザーがいる。
ただ超人的に元気だったばあちゃんも、これは仕方ないことだけれど、
最近少し痴呆が進んでいるらしい…
そう聞かされていた僕は気持ちをしっかりと持ち、覚悟を決めてばあちゃんに会いに行った。
周囲が心配する中、久しぶりに再会したばあちゃんは、昔と全く変わらず元気だった。
相変わらず背筋もまっすぐで、口も滑らかに喋る喋る。。
普通に電化製品を使いこなし、横文字をおりまぜて話すあたりはさすがだ。
僕と接していたほとんどの時間、僕を孫とは認識してなかったんだけど、いろんな話をしてくれた。
その内容は、彼女の言うところの夫(僕の祖父)や大阪の息子(むろん僕の父)や
一族の思い出の数々。。
様々な写真を見ながら話をする彼女からは、その人生が間違いなく幸福であったことが伺い知れる。
少し不安はあったけれど、訪ねて来てよかった。
僕のことを誰だか認識出来ていない事は少し寂しいけれど、かえってそれが、
“人対人”として純粋にばあちゃんと向き合って話す事が出来たような気がするよ。。
今回の仙台滞在中には、仙台では有名人のイトコの案内もあって、
普段あまり接する機会がないようなオトナな人達の話を聞く機会があった。
人に歴史あり、だ。
彼らの人生は大変興味深く、とてもいい刺激とエネルギーを頂いちゃいましたね。
その晩、あるお方に「今年の抱負は?」と聞かれ、バクゼンとしてうまく表現出来なかったんだけど、
帰りの機内でいろんな方々の言葉を思い出しながら、もっと頑張んないとなぁ。。と決意。
結局バクゼンとしてることには違いないんだけど。。
暖冬とはいえ、仙台の夜はやはり寒くて吐く息も白い。
キンと冷えた空気は澄みきっていて、月はあまりに明るくて美しかった。
繁華街は正月らしくワカモノ達でにぎわっていたけれど、ひとつ裏通りに入れば
とても静まりかえっていて、なんともいい夜だった。
僕が物心つく前に他界した祖父は、仙台では実に偉大な人物だったらしい。
祖父の記憶の無い僕でも、仙台にいる個性的な一族を見れば、そのことは想像にたやすい。
祖父はこの街を愛し、家族を守り、立派に暮らしていたんだろうな。。
偉大な祖父母のことを思うと、店では“器の小さなことおちょこのごとし”と言われる僕も、
「もうちょっと恥ずかしくないように生きなきゃなぁ。。」
と、改めてちっぽけな自分を見つめ直した、そんな今回の旅であった。
ちなみにスーパーでは、一日でも賞味期限の長いものを探してしまう。
これ、おちょこの極意。
そんな自分は結構、嫌いじゃない。
松島や ああ松島や 松島や …松尾芭蕉